在宅ワークがかなり増え、自宅では座いすに横座りの状態で仕事をしていました。
左側に足を向けることが多かったようです。
すると、ある時突然に、股関節の痛みがいろいろな動作で出てくるようになりました。

股関節の前面が痛む、ということで、確かに患部の辺りが硬く張って引きつっています。
恥骨筋、内転筋（恥骨から大腿骨の内側に着く筋肉）や臀部も硬く張って緊張しています。
股関節を曲げたり回したりすると、もちろんのこと、かなり痛がりました。
私にも何か、引っ掛かりを感じます。
そして、「今日は治療しますが、後日、整形外科でも診てもらってくださいね。」ともお伝えしました。

骨盤の歪みや筋肉の引きつりで痛みが出ることがあるので、とりあえず骨盤の調整、筋肉を弛める治療から始めました。

骨盤の調整や筋肉を弛めました。
しかし、可動域が少し広がっただけで、痛みはあまり変わりませんでした。
これは股関節の調整が必要だと感じ、早速、股関節の関節包を広げる操作をしました。
操作時、股関節の関節包を弛めている際に、私の手の感覚で「もしかしてこの部分かな？」と緩まったのを感じました。
再度、恐る恐る検査。
股関節を曲げたり回したりすると、「痛みがなく、楽だ！！」とのこと。
確かに、股関節の引っ掛かりを感じませんでした。

施術後、歩いてもらったり、靴をはく動作をしてもらいましたが、「痛みがない！！」と喜ばんで帰られました。
　後日来院してもらった際に現状を聞くと、「あれから痛みがなくなりました！　　整形外科にも行っていません。」と嬉しいお言葉をいただきました。

　今回の原因は、年齢的なことと、長時間の横座りです。
特に40代以降の女性は筋肉が衰えています。
長時間の横座りが続くと、立ち上がる際に股関節が正常な位置に戻せなくなり、次第に歪んで痛みに変わります。
普段の生活習慣、体の使い方が大切になってきます。
横座り・足を組む・あぐらをかくなどの習慣を極力控えるよう、患者さんには常に伝えるようにしています。